第八期 第4回京都クオリア塾  令和4年9月10日/活動報告コンテンツの詳細ページ

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第八期 第4回京都クオリア塾  令和4年9月10日

 

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          村田 晃嗣(同志社大学法学部教授)

                2022年9月10日(土)10時~14時


19世紀末に生まれた映画は、世界一の大国となったアメリカの歴史と重なり、民主主義とヒーロー、物語性を世界へ発信した、と村田教授は語り始めます。「あの戦争は何だったか、アメリカとは何者か」を問うてきた安倍元総理の映画も予定されているとか、2013年の「パークランドケネディの暗殺」ではこの事件に関わった人を取り上げた。ベトナム戦争が終わりアメリカ建国200には「ジョーズ」が上映されている。人食いざめと命をかけて立ち向かうのは市民であった。そして「ドント・ルック・アップ」では地球に衝突する隕石について警告する天文学者を通じてトランプをシュールに揶揄した。「NOPE」ではLGBTや黒人差別などトランプ大統領が誕生する背景を紹介しながら、ポピュリズムの政治を批判した。20世紀型の映画の見方から携帯でみる映画へと大きく変わった映画の世界だが、ハリウッドはアメリカ政治と深い関係を持ってきた。しかし政治的中立を表明する日本の放送法、政治家もドラマチックではなくエンターテインメント性に欠けるためテレビ映画を含めて映画になりにくい、と話されます。

 

 ロシアのウクライナ侵攻が長期化する中、10月には中国では党大会が行われ、11月にはアメリカの中間選挙がある。中国がGDPでアメリカを抜いて世界トップにつくという所謂2028年問題、5年程遅れるだろうが、一方でインドの人口が中国を抜くなど世界は流動化、覇権をめぐる戦いは続く。21世紀の世界をリードするのは中国かアメリカか、と問いかけます。


 日本でも2050年には人口が1億をきり東京と九州が丸ごとなくなる。人口減少問題に対してダウンサイジングの取り組み、そして東アジア問題に直面する日本がアメリカとヨーロッパのアングロサクソンの間に立って鵺のような存在だった日本がどう変わるか、どう変われるか、と強調されました。

 

 その後の意見交換では、これからの日本を考えるヒントを求める質問などが相次ぎました。村田教授は歴史認識に正解はない、過去をみて自分の立ち位置を確認、客観性をもって未来をつくる。バックキャストによる戦略策定には今後のスケジュールを知っているかどうかが意味を持つと話されました。

 


 

第八期 第4回京都クオリア塾  令和4年9月10日の画像

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人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
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