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第九期 第9回京都クオリア塾  令和6年2月17日

 

    9回                  2024年2月17日(土)

                 「日本仏教とはなにか」

                                             佐々木  閑(花園大学文学部仏教学科 特別教授)


  イスラエルとハマスの戦い、国内では保守政党と旧統一教会との癒着など宗教が関わる分断が顕著になっている中、佐々木特別教授は仏教の誕生から今日までの変遷を辿りながら日本と仏教の関係を分かり易く語りました。
 四聖と言われる孔子・釈迦・ソクラテス・カントは、活躍した時代や国は違っても、現代に生きる私たちに生きるうえで大切な教えを与え続けている。その中でも特に日本との結びつきも強いとされる釈迦は、生産活動をしない出家をサポートする「律」というシステムをつくり、精神集中による創造のパワーをうみだした。仏教はインドから、中国、そして日本へと広がるが、日本へは鑑真和上によって伝わった。聖徳太子は外交の道具として仏教を導入、大和朝廷時代には神仏習合が始まる。平安時代には天台宗と真言宗の本格的密教が盛んとなり、鎌倉時代には浄土宗、日蓮宗、禅宗などの新仏教が誕生した。

 「律」のない日本仏教は社会的武装組織と戦国武僧が同じレベルで戦うことで、政治、宗教体制を纏めていった。江戸期に入ると檀家制度が生まれ、寺は政治の役所として体制に組み込まれていった。そして明治時代の神仏分離、戦後の社会体制の変化などで仏教は今大きな転換期に立たされている。このように日本仏教の変遷を辿られた後、仏教が残してくれた自我構築をどうするのか、知恵を諭す仏教集団をどう創るかが課題である。僧侶はもともとは在家でその後出家したのであり、新しいカタチの運営が急がれると強調されました。
そして最後に、皆が共通して人間を信じ、自分の人生を組み立てることそのものが仏教のアイデンティティであり、真理は求めるが科学に基づいて自分の人生を構築するのは如何なものかと問いかけました。

 


 

第九期 第9回京都クオリア塾  令和6年2月17日の画像

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人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
京都からその実現を図ろうと、各種提言や調査、シンポジウムなどを開催した京都クオリア研究所ですが、2018年に解散したため、㈱ケイアソシエイツがその精神を受け継いで各種事業に取り組んでいくこととなりました。
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