第九期 第1回京都クオリア塾  令和5年5月20日/活動報告コンテンツの詳細ページ

makitt


 

 


文字サイズの変更

 


 

第九期 第1回京都クオリア塾  令和5年5月20日

 

    1回                  2023年5月20日(土)

    「分断の時代、混迷する世界を読み解き日本の近未来を展望する」

                             中西  寛(京都大学大学院法学研究科教授)

               

7広島サミットが開催中の20日、国際政治学者の中西寛氏による第1回を開きました。中西教授はまず戦後の国際秩序の変遷を振り返りながら、ルネッサンス以降の世界史をみても50年から70年に一度は大戦争が起きている、として、米中対立の激化に新型コロナ、そしてウクライナ戦争が加わり因果関係は証明できないが、分断がより加速している。今もって平和的な終息の見通しは立っていないと話されます。

 

 そしてウクライナ戦争終了後の世界地図は分断が一層進み、西欧社会とは異なる文明圏のインド太平洋地域の台頭、コロナや環境問題など地球規模の変容、AIの加速などこれまでの価値観が大きく変わる。しかし地滑りが始まった時に起こりうるひとつの大きな変化であって正確な予測は科学的には難しい。そのような時代に欧米から学び、アレンジすることにより強みを発揮してきた日本は、直面している人口減少問題に対応できる人材の確保が急務となっている。

 

 産業革命後の西欧は大量生産大量消費とそれを支える中間層の増加で円滑に機能した。ロシアも工業化の波に乗ることができたが、戦後に培ったこの世界の二つの潮流が大きな揺らぎを見せている。守旧の平成から変化の令和へ、昨年12月には「安保3文書」が

閣議決定され、中距離ミサイルなどの反撃能力の強化、防衛費予算もGTPの2%程度と増額され有事対応を決めた。一方で反撃能力と専守防衛との関係、米中対立、台湾紛争への日本の関与、有事における社会の強靭性などの問題を抱えており、これまでのゆでガエル状態からの脱却が早期に求められている。インド太平洋地域の主導性や米中などの大国間緊張の緩和と対話の促進といった直面する課題解決のための人材をどう育てるか、と重ねて変革の時代の人材の育成の重要さを説かれました。

 

 この後のワールドカフェでは国力や国益、日本のアイデンティティと役割などについて対話を重ね、地政学的に世界をみる大切さを学びました。


 


 

第九期 第1回京都クオリア塾  令和5年5月20日の画像

第九期 第1回京都クオリア塾  令和5年5月20日の画像

第九期 第1回京都クオリア塾  令和5年5月20日の画像



 

 

 

前へ

次へ


 

Tweet 


前の画面に戻る


 

 


 

クオリア京都とは?

人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
京都からその実現を図ろうと、各種提言や調査、シンポジウムなどを開催した京都クオリア研究所ですが、2018年に解散したため、㈱ケイアソシエイツがその精神を受け継いで各種事業に取り組んでいくこととなりました。
クオリア社会実現に向けての行動を、この京都から起こしていきませんか?

 

京都クオリア塾

 


 

 
 

 

 

京都から挑戦する“新”21世紀づくり/クオリアAGORA

 


 

Get Adobe Reader


 



  Site Map