第七期 第7回京都クオリア塾  令和3年12月11日/活動報告コンテンツの詳細ページ

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第七期 第7回京都クオリア塾  令和3年12月11日

 

        第7回

                       「日本料理のThird Stage

                                    高橋 拓児(木乃婦3代目主人)

                                                           1211()


7回は次代の京料理界を担う高橋さんが講師、木乃婦の3代目主人で農学博士でもある高橋さんは京料理の旨味などを科学的に捉え、世界の料理界に日本料理を分かり易く伝えるよう努めてこられました。
まず高橋さん、西洋料理は足し算だが日本料理は引き算で部屋のしつらえや器などいろいろな感性を集めた「総合芸術」、しかしその感性も経験値がないと生まれない、料理の創作ができない、と話されます。そしてSDGs対応の新しいモデルづくりが求められるのでは、と続けます。
 
京都の老舗料理店で組織した日本料理アカデミーがフランス料理との比較検証に取り組み、有名シェフから高い評価を得て和食がユネスコの世界文化遺産に登録される、これが日本料理のFirst Stage。そしてSecond Stageはモチベーションの高い人材が日本料理の世界に進出して次々と開業。しかし料理人へのオマージュが足りず高級食材にシフトしてしまった、と負も含めた問題提起をしました。
 
日本料理が認知され海外需要の高まりとともに冬の季節に欠かせないカニやホタテが、品薄で高価となった。SDGsは日本料理の精神そのもの。では入手が難しいカニではなく別の食材で消費者の期待値を上げる日本料理をつくろう、これが今日のテーマのThird Stage。科学的知見や情報の公開、新たな食材の開拓と人材育成、オリジナリティーの追究など京都の老舗料理店の挑戦について具体的にお話しされました。
 
塾生から日本料理の情報をここまで出してよいのか、というような質問が相次ぎましたが、高橋さん、私たちは店の歴史や伝統を背負って料理をつくっており、レシピ通リにつくっても同じ料理はできない。まねをしないという京都人の誇りの原点を垣間みることができました。
 

この後、会場を木乃婦へ移し高橋さんが自ら包丁を握った京料理を堪能。料理人はアスリートと同じ、集中力と情報量が多いほど料理の創作が可能、と伺いながら京料理の奥深さを知ることができました。

 


 

第七期 第7回京都クオリア塾  令和3年12月11日の画像

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クオリア京都とは?

人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
京都からその実現を図ろうと、各種提言や調査、シンポジウムなどを開催した京都クオリア研究所ですが、2018年に解散したため、㈱ケイアソシエイツがその精神を受け継いで各種事業に取り組んでいくこととなりました。
クオリア社会実現に向けての行動を、この京都から起こしていきませんか?

 

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