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第四期 第2回京都クオリア塾 / 平成30年6月16日

 

第2回京都クオリア塾  平成30年6月16日

第2回は「工芸史からみる日本の世界戦略とソフトパワー」。明治150年の今年、美術史家で京都女子大学准教授の前崎信也さんとともに、開国後の日本の産業史、科学技術史を学びました。まず前崎准教授、「文化の価値は?」と問いかけながら、陶磁器を例に、「最先端技術が『伝統』になるとき」について、語りかけます。チャイナと呼ばれる中国陶磁器の世界戦略、アヘン戦争など混乱の時代に世界で評価を受けた有田焼、パリ万博やフィラデルフィア万博などで日本の産業を世界へ売り込んだ明治政府の「知恵」、などに触れながら、チャイナを超える、即ち中国陶磁器との差別化の歴史を強調されました。その後京都は京都市陶磁器試験場を開設するのですが、窯業と陶磁器とを分ける産業戦略をとったことで、新産業の育成と「変えないもの」「伝統」の工芸という2極構図となった。「変えない、からイノベーションが起こりますか?」と前崎准教授。
では「『文化』は誰のため、何のために存在するのか」と塾生に質問。文化や芸術は「日本人が日本人であるよりどころ」としながらも、明治時代、中国との差別化に苦しんだ明治政府を例に、中国や他のアジアと日本文化は何が違うかを説明できるか、と問いかけました。
塾生の皆さんからは、企業が次のステップを踏み出せないのと同じ構図、守らなければという日本文化への思い込みをまず捨てよう、文化産業の育成や教育が大切と言った意見が出され、モノゴトを多面的に見ることの重要性を学ぶ機会ともなりました。
この後、京都市下京区の徳正寺へ会場を移し、建築家の藤森照信さんの設計による茶室「矩庵」で坊守の井上章子さんが煎れてくださった煎茶を愉しみながら、非日常の世界を愉しみました。
最後は、奈良市在住の漆芸家、小西寧子さんの指導で、木曽ヒノキの箸に色漆で絵を描きました。小西さん、「皆さん判断が早い、やはり企業人だからでしょうか」と。作品のお披露目は来月となります。

 


 

第四期 第2回京都クオリア塾 / 平成30年6月16日の画像


 

 

 

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人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
京都からその実現を図ろうと、各種提言や調査、シンポジウムなどを開催した京都クオリア研究所ですが、2018年に解散したため、㈱ケイアソシエイツがその精神を受け継いで各種事業に取り組んでいくこととなりました。
クオリア社会実現に向けての行動を、この京都から起こしていきませんか?

 

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